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BPプログラムは、「子ども虐待や不登校、産後うつ病などに象徴される親子をめぐる諸問題を未然に予防すること」「子どもたちがイキイキと社会に巣立つこと」 そして、「親が "子育てをする人生を選んでよかったなぁ" と親自身が振り返れるように、親の人生を支援すること」などをめざして長期的な視野に立って行われています。
親子をめぐる諸問題の原因は?なぜ?
現代日本の親子をめぐるさまざまな問題が起きています。 「親子をめぐる諸問題がなぜ起こるのか」、そのひとつの大きな原因は、現代日本の親の育児経験不足です。自分が子どもを産んで初めて赤ちゃんを抱く、という母親が半数を超えています。自分自身の育ちの中で子守りなどをする機会がないまま親になるため、最低限必要な育児の基礎知識を身につける機会がないままに親になる人たちがますます増えています。このことが、現代日本において育児が困難になっているひとつの大きな原因です。もう一つの大きな原因は、子どものことをほとんど知らない母親が孤立して子育てをしていることです。そのため、育児不安や育児におけるイライラ感などの精神的ストレスが親たちに急速にたまっています。
その他にも、育児により母親が自分自身の自己実現をあきらめなければならなかったり、夫や舅・姑との人間関係、経済的な問題、自分自身の将来の展望が見い出せないなど、母親の不安やイライラの原因はたくさんあります。それらのことが、産後うつ病や子ども虐待などの背景にあります。
親子をめぐる諸問題の解決方法とめざすもの
子育ての仲間づくり
すなわち、孤立した「母子カプセル」状態のような劣悪な育児環境から親たちを開放するために、育児の早期から子育て仲間をつくります。「子育ての仲間づくり」は、BPプログラムのひとつの大きな目的であり、ミッション(使命)です。ここでいう子育て仲間は、参加者全員が子育てサークルのような集団になることを想定しているわけではありません。お互いに気兼ねなく育児について話し、相談し、教え合える仲間、すなわちピアレビューができる仲間が1人でも2人でもできればいい、と考えています。子育ての悩みは子どもが成長するに従って変わりますが、子育ての早期からの子育て仲間は、その都度、話をしたり、相談ができたりする、母親にとって人生のかけがえのない財産になります。育児についての基本的な知識の提供
BPプログラムでは、独自に開発したテキストとDVDにより育児についての基本的な知識を提供します。これらの教材の特徴は、身体医学のみならず、心の問題をくわしくわかりやすく解説している点です。小児・思春期精神医学が専門のBPJ代表原田正文が責任をもって監修しています。これはBPプログラムの大きな特徴でもあります。
BPプログラムのめざすこと
BP1プログラムでは、初めての赤ちゃんを育てる母親に、早い時期からのピアレビューができる仲間づくりと育児の基礎的知識の提供により、親の育児不安や精神的ストレスの軽減させ、その結果、親が心身ともに安定した状態で赤ちゃんに関われるようにすることをめざします。そうすることで、「親子の絆」がしっかりと育ち、また、子どもの心には「心の安定根」がはぐくまれるのです。BP2プログラムは、BP1プログラム同様に赤ちゃんとの親子の絆づくりをめざしていますが、主なテーマのひとつは「幼児期になり自我が芽生えて何かと扱いに苦慮する上の子どもとの関わり方」です。またそれとともに、「親として、より良く生きる」という親自身の人生についても深く考えます。
このようにして、親子をめぐる諸問題を未然に予防し、親と子の人生を応援することをめざしているのがBPプログラムです。そして、親をはじめみんなが望んでいる方向に社会を変えていきたいというのが、BPプログラムのめざすところです。